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研究者インタビュー
『歯髄幹細胞による細胞治療への期待』と題しまして、歯科再生医療の第一人者としてご活躍されている本田雅規先生に寄稿をいただきました。

本田先生は、1989年愛知学院大学歯学部をご卒業後、名古屋大学、東京大学医科学研究所、日本大学歯学部などを経て2015年に愛知学院大学歯学部口腔解剖学講座の教授として就任され現在に至っております。


令和になり歯髄幹細胞による治療が現実味を帯びてきました。筆者が平成元年に歯学部を卒業時、骨髄移植は行われていましたが、歯の中の歯髄に幹細胞がいて、それが医療に使われるとは思いもしませんでした。名古屋市の歯科医院での勤務医時代は、抜歯した歯は医療廃棄物として廃棄していました。

卒後5年目に入局した名古屋大学医学部口腔外科で、生まれて初めて細胞から皮膚が作れることを知りました。細胞移植で歯科の治療を変えたいと考え、私の進路は変わりました。

歯髄幹細胞は骨髄や脂肪の幹細胞よりも増殖する能力や骨を作る能力が高いことや炎症を抑えたり免疫機能を高めたりする能力も、他の幹細胞と同等という研究報告があります。

歯髄幹細胞は医療廃棄物となる歯から採取できることが利点です。脱落しかけた乳歯からも採取できますので、子供のころに自分の細胞を保存することができます。この利点は歯以外にはありません。

自分の細胞による治療が現実味を帯びてきました(自家細胞移植)。日本では、歯髄の再生や骨の再生が、世界に目を向けると歯周組織の再生の臨床も始まっています。自家細胞移植で一定の成果が得られれば、だれでもが細胞治療を受けられるように他人の細胞による治療が始まることでしょう(他家細胞移植)。この他家細胞移植の発展には、骨髄移植と同じように多くの種類の細胞を集めることが必要です。歯髄幹細胞は歯科医院の協力で多くの細胞を集めることができます。他家細胞移植に使う細胞として、歯髄幹細胞が最もよいかもしれません。

歯髄幹細胞には、多くの人の病気やケガを治す能力と将来の可能性がありますので、大きな期待が込められています。われわれ研究者には、安全で確実な細胞治療の開発及び改良を続けることが求められています。

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